長岡のものづくり企業の優れた製品・技術を紹介する「知ってる!?ながおかモン」。
本シリーズでは、公的資金を活用して開発した製品の市場投入を支援する、「長岡市ものづくり未来支援補助金(ブランド化支援)」に採択された企業の製品を紹介していきます。
今回取材させていただいた、株式会社ジャステムは、主に半導体産業向けの測定装置や検査装置を作っている会社です。代表取締役社長の新保良成さんにお話を伺いました。
「当社は、半導体業界が主力市場ですが、業種を限定せず開発設計から製造販売までの範囲を少数精鋭で行っています。」と新保さん。
「最近では、医療産業や自動車産業など、新規分野装置の開発にも力を注いでいます。」と語ります。
半導体とは、電気を良く通す金属などの「導体」と電気をほとんど通さないゴムなどの「絶縁体」との、中間の性質を持つシリコンなどの物質や材料のことをいい、このような材料を用いた集積回路も、半導体と呼ばれています。半導体は情報の記憶、数値計算や論理演算などの知的な情報処理機能を持っており、電子機器や装置の頭脳部分として中心的役割を果たしています。
こちらは、株式会社ジャステムで製造しているガラス板に貼り付けられた半導体材料の厚みを測定する装置で、長岡市のフロンティアチャレンジ補助金を使って開発しました。
プローブ(※1)が光学式(※2)となっており、非接触測定(※3)やカメラによる外観撮影機能により、半導体製造業者にとって、利便性の高い厚さ測定装置となっています。
※1 プローブ…測定器においてデータ取得を行う先端部分。
※2 光学式…光を照射して反射してきた光を感知して測定する方式。
※3 非接触測定…部品の三次元的な幾何形状を測定するのに部品に触れずに測定すること。対になる測定方式として、部品に触れて測る接触式測定がある。(ノギスなど)
さて、電子機器は、低消費電力化、小型化、大容量化、高速化を求められており、半導体製造業界では、次世代の優れた半導体材料(次世代材料)が開発されています。
株式会社ジャステムでは、この次世代材料の開発現場用の加工装置がないことに目をつけ、小型の加工装置を開発しました。エッジグラインダーという、切断されたされた次世代材料の角をとる面取り装置です。
現在は、このエッジグラインダーの外観や使い勝手を向上させ、ブランド化に向けた広告宣伝を行うために、長岡市ものづくり未来支援補助金(ブランド化支援)を活用しています。市内企業とも連携し、地域の経済活性化にも貢献したいとのことです。
「当初、想定しなかった使用方法についての問い合わせがあり、幅広いニーズが期待できます。」
「将来的には、本開発機をシリーズ化した商品に育てたいです。」
と新保さん。新たな製品で販路拡大を狙います。
株式会社ジャステム 所在地:長岡市新陽1丁目15 電話:0258-47-2571 URL:http://www.justem.jp/ |