江戸時代、北国街道の要所として栄えた現在の寺泊地域山田では、漁業・農業の冬期の生業として篩(ふるい)づくりが盛んであった。現存する最も古い資料は天保13年(1842年)の「仲間取究書」で、この時点で篩業組合が存在する。一説には、北国街道を通じて平家の落人がその技術を伝えたとも言われているが、定かではない。「ふるい屋の里」として、新潟県内の篩屋のルーツとされる寺泊山田の曲物は、昭和30年・40年代には、地域内で10数軒の製造元があったが、農業の機械化とともに徐々に需要が減少し、現在は創業から11代つづく1軒がその技術を伝承している。長岡市の無形文化財(工芸技術)に指定されている。
■2023年8月15日、新潟日報「そいがぁて」に大河津小学校でのワークショップの記事が掲載されました。 ■2023年7月4日、長岡市立科学博物館研究報告第58号「長岡市寺泊山田の曲物製作技術(4)」の一部を公開しました。 ■2022年11月15日、新潟日報「そいがぁて」に「県伝統工芸品 寺泊山田の曲物」の記事が掲載されました。 ■2022年11月26日~2023年1月15日、長岡市立科学博物館にて「越後の曲げわっぱ -曲物づくりのいまむかし-」を開催します。 ■2022年6月15日、長岡市立科学博物館研究報告第57号「長岡市寺泊山田の曲物製作技術(3)」の一部を公開しました。 ■2022年5月11日、「寺泊山田の曲物」が新潟県伝統工芸品に指定されました。 ■2021年6月4日、長岡市立科学博物館研究報告第56号「長岡市寺泊山田の曲物製作技術(2)」の一部を公開しました。 ■2020年11月25日、新潟日報に「裏ごし器に張る馬毛の毛網復元」の記事が掲載されました。 ■長岡市立科学博物館研究報告第55号「長岡市寺泊山田の曲物製作技術(1)」の一部を公開しました。 ■2020年1月7日、新潟日報に「寺泊山田の曲げ物(長岡市)」の記事が掲載されました。 ■2019年8月15日、新潟日報「そいがぁて」に「馬毛の毛網」再生についての記事が掲載されました。 |
篩などの材料として最適であった唐檜(とうひ)が非常に希少になり、現在では、全国から集められる杉や檜(ひのき)が用いられている。 板状に加工された木地は、曲げの加工を施された後、長期間の乾燥を経て製品の材料である曲輪(まげわ)となる。 桜の樹皮で綴じ合わせた曲輪に、真鍮製の網や絹網や馬の毛の毛網などを張って、道具としての機能が生まれる。「篩(ふるい)」の製造工程が動画でご覧いただけます (撮影 2020年11月17日) ■「篩」の製造工程 ■「裏漉し」の製造工程 |
篩、裏漉し、蒸籠、わっぱ、など |
「篩、裏漉し、蒸籠、わっぱ、などの道具を昔ながらの作り方で製造しております。
山田の篩や裏漉しは、他のものではその味が出ないとして、全国各地の料理屋や菓子店で愛用されてきました。
耐久性にも優れ、網の張り替えや修理をすることで何十年にも渡ってご使用いただけます。
先代が開発した電子レンジで使えるわっぱも、技術を受け継ぎ現在も生産しております。
近年ではこれまで培ってきた技術を生かし、和紙を張った照明器具や、曲輪スツールなども開発いたしました。
お問い合わせは、お電話またはFAXでお願いいたします。」
(足立茂久商店 11代目 足立 照久)
問い合わせ先
新潟県長岡市寺泊山田1289
TEL.0258-75-3190 FAX.0258-75-3190